薬のカプセル(B級パノラマ)2011年02月07日 11:28


 前回お話したワテック社のミニチュアレンズ G1.9によるマクロパノラマVRは薬のカプセルになりました。撮ってみると内部はかなり狭かったし(笑)、粒剤の粉がカプセル内に付着していて汚かったです。内部に詰まっていた粒剤は奥行きを見せるため半分程度にしています。超小型レンズの解像度など考えると、この辺がマクロパノラマVRの限界かもしれませんね。まっ、追求はしてみますが…。
 今回はG1.9をCanon EOSに装着、深度稼ぎにF11まで絞るとISO800でもかなりのスローシャッターとなってしまいました。このレンズ、手持ち撮影は野外の晴天下で何とか…って感じでしょうか。

G1.9(WATEC)+Nikkor24mm(Reverse)+CanonEOS 30D
ISO 800 F11 1/20s PTGui+Photoshop

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マクロパノラマの作例2011年02月11日 19:25

 マクロパノラマが続きました。例としてインスタントコーヒーの内部で回転するパノラマVRを作成してみます。ガラス瓶に穴を空ける方法もあるのでしょうが、ダイヤ歯のカッターやドリルなど持ち合わせておりません。これはガラス瓶を加工しないで撮影する方法です。ただ前回までに掲載したマクロパノラマはこの方法だけでは出来ません。あくまでも一例として紹介します。



■用意したものは鏡面球。私のものはあまり精度の良い鏡面球ではありませんので歪みます。(ヒント:コーヒー瓶のガラスも歪んでいるのでごまかせます。)



■コーヒーの中に鏡面球を少し沈む程度に入れ、真上芯から鏡面球を撮影します。目的は鏡面球に写った画像(内部から蓋方向を見上げた180°の画像)を撮るためです。この時は魚眼レンズは使用しません。通常のレンズで撮影します。後の画像処理で三脚などを消すため、数カットカメラの位置を変え撮影しておきましょう。



■球面いっぱい正方形に切り取ります。
この辺からの詳しい流れはPanotoolsのChristmasBallPanoTutorをご覧下さい。



■PhotoshopのフィルターにセットしたPTRemapを選択し、数値を確認・実行します。



■PTRemapの実行で成形されたEquirectangular(正距円筒)。
半円球の写り込みですのでPhotoshop上で上部に1/2圧縮します。



■コーヒー瓶にUWC-1689など小型の魚眼レンズ(180°コンバーターレンズ)を装着したカメラを挿入し底面になるコーヒーを撮影します。もちろん鏡面球と同じ露光で。



■コーヒー部分を正方形に切り抜き、先ほどと同じ作業で下部に1/2圧縮します。
Photoshop上でレイヤー上下像を合成し接合面を修正します。



■画像はミラーに写った像です。左右反転して正像に直します。
Equirectangularの完成です。



ダルマのつぶやきさんのブログでご紹介頂いたので、一つ「種明かし」しちゃいました。
取り急ぎ撮影したので少々雑な仕上がりです。
これより小さな容器での撮影方法は皆さん推測してくださいね。
仕掛けが解るとつまらなくなるので、この辺でやめておきます。

こちらが完成したコーヒー瓶のマクロパノラマです。
わかりやすいようにカメラ&脚を消していません。


※マウス操作で任意の方向がご覧いただけます。

海に行きました2011年02月20日 14:15


 海に行きました。島に(佐渡島)住んでるのだから海なんてすぐそばにあるでしょう!と言われそうですね。確かに目と鼻の先に海はあるのですが、広く長い砂浜に打ち寄せる波音を体感できる場所となると限られてしまいます。
 砂浜に寄せる波の白い泡もきめ細かいクリーム状。この日はとても綺麗な海の色、そして心地よい潮風でした。

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エッシャーの「滝」2011年02月27日 01:02


 2007年にyujinからフィギュアとして発売されたエッシャーの「滝」。写真のフィギュアは私がネット購入したものです。上右写真のようにピタリ!と合って見えれば問題なかったのですが…(※この写真は水路を画像加工で合わせています)。

 「メビウスの輪」の原理を基に、ある角度でみるとピタリ!エッシャーの描いた滝に見えちゃうという泣ける仕掛けの一発勝負フィギュア。ところが仕上がりが悪いせいか、何度がんばっても見ても(合致するはずの位置で)水路部分がピタリ!とは合ってくれません。(写真上右)…という訳で評価はイマイチの商品でした。


 細かなところまで立体化され、私は大いに気に入っています。気が向いたらこのフィギュアのオブジェクトVRを作ってみましょう。


 さて、世の中は広いものでこのエッシャーの「滝」をLEGOで組み上げた方がこちらに。
http://www.andrewlipson.com/escher/waterfall.html
このLEGOも「ある視点から見ると」という先ほどのフィギュアと同じ仕掛けですね。


 さらにスゴイ方はこちらの動画。大工仕事で無限に流れる滝を作ってしまいました。


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 世の中はホントに広いもので”タネ明かし”をする方まで登場!
http://www.boingboing.net/2011/02/18/is-this-how-the-esch.html
 さらにそれを日本語に訳してる方も。
http://naglly.com/archives/2011/02/escher-explain.php

 こちらはエッシャーのHand with Reflecting Sphere。こちらをパノラマVRにされた方もいましたね。
http://www.ciudadesferica.com/varios/experimentos/escher/
 でもこのVRってちょっと強引じゃないですか?。真横から見た球体にはエッシャー自身とその背景の180°分しか写ってないのに、この絵だけで360°のパノラマVRに無理矢理してしまうのですから…。まっ、あまり難しく考えない方がいいのかな。